HAGIBLOG

自転車とお菓子作り

堀江敏幸『燃焼のための習作』

『燃焼のための習作』を読みました。堀江敏幸の習作なのかと読みはじめたら違っていて、小説内に出てくる美術作品のタイトルであった。探偵と助手と客の3者が、事件ともいえない何事かについて、あるいはそれとも結びつかないような些事について、あちらこち…

ミシェル・ウエルベック『素粒子』を読んだ

高校の国語教師ブリュノとノーベル賞クラスの天才分子生物学者ミシェル、異父兄弟である二人の人生をたどる物語。たいへん面白くつらつらと読み進め、読後はため息しか出ないほどでした。兄ブリュノのエロチックな快楽を諦めきれず彷徨い歩く姿には非モテ中…

ミシェル・ウエルベック『地図と領土』

ミシェル・ウエルベックのゴンクール賞(2010)受賞作『地図と領土』を読みました。本作は現代美術家ジェド・マルタンの半生を描いた小説です。作中でジェドはミシュランの地図を素材に使った写真作品を制作、一躍アーティストとしての名を挙げる(そのとき…

最近の日記(3/1〜7)

3月1日、フォーラム山形に『百円の恋』を観にいく。映画がというか安藤サクラがとってもよかった。安藤サクラを観るためだけの映画なのだろう。 2日、DVDで『オール・ユー・ニード・イズ・キル』(ダグ・リーマン監督、2014年)を観る。 3日、帰りが遅くなっ…

最近の日記(〜2/14)

だいぶ雪が溶けてきたなあと思っていると、またまとまった雪が降る、といった調子で、まだロードバイクに乗れる感じでもない。引き続きジムに行ったりDVDを見たりしている。今週と先週見た映画は以下。 『ゼロ・グラビティ』(アルフォンソ・キュアロン監督…

一日一日を大事に生きている

「一日一日を大事に生きている」と堀越二郎は言ったけれども彼がやっているのは仕事だけであったように見えた。私も一日一日を大事に生きたいと願っている。だが堀越のように仕事に打ち込めるとも思えない。そうかあ、だからダメなのかなあ、などと考えつつ…

全ての装備を知恵に置き換えること

週末日記 土曜日。朝に本を読む。石川直樹『全ての装備を知恵に置き換えること』を読む。活動の規模はぜんっぜん違うけれども、私が自転車に乗るのも要は冒険なのだと思っていて、だから、ほとんど宗教なんじゃないか、みたいなところもある次の文章も、けっ…

わたしたちが孤児だったころ

夏休み。実家でのんびりと過ごす。最近はちっとも本を読むことがなくなっているのでこの機に小説などを読もうとカズオ・イシグロの『わたしたちが孤児だったころ』を図書館から借りてきた。 著名な探偵である語り手が、当時の記憶を回想しつつ子どもの頃に失…

週末路上日記

土曜日。午前中は自転車。午後から、食べログで見た、安くてうまい、でも待ち時間が異常にかかるという洋食屋を目当てに出かける。とにかく注文した料理が出てくるのが遅いのだという。そんなに遅いなら待ち時間に読書をしよう、むしろ早く出てこないほうが…

基礎から学ぶ!

図書館に行く。体を鍛えるには運動とともに食事が肝要だろうということでスポーツ栄養学の本を探しに。食事メニューが写真付きで載っている本もあったが、具体的に献立を提案されても絶対に同じものを作って食べたりはしないことが予想されたので、ふつうに…

すこしも憂鬱なところのない、ほとんど幸せとさえいえる一日

すこしも憂鬱なところのない、ほとんど幸せとさえいえる一日が過ぎ去ったのだ。 ーー『イワン・デニーソヴィチの一日』 日曜日にトレーニングをした翌朝はたいへん気だるい疲労感とともに目が覚めた。月曜日は休息日ということで風呂にだけ入りにジムに行っ…

0331

3月も終わりだというのに雪が降ってきた。やあこれで自転車に乗らないということの言い訳がたつ、と、しかしほっとしてしまう私はなんなのか。だけどそれくらい異常に寒いし、それになにか疲れてもいる。なので今日は療養気分で山辺温泉に行く。大広間で読書…