春の宮城蔵王、夏の鳥海山、秋の山形蔵王と、今年3つめのヒルクライムレース。このくらいのレース参加が僕にはちょうど良い気もする。来年もそうするかは分かりませんが。
結果から言いますと、自分の中ではこれ以上ないパフォーマンスを発揮できたレースでした。
タイムは1時間20分33秒。年代別Cクラスで5位。
先週の試走では駐車場まででこのくらいのタイムだったので、本番とはいえ今日は出来過ぎといっていいでしょう。
しかし、どの大会でもそうだけど、入賞には超えられない壁を感じますね。一度でも入賞してみたかった自転車人生だった…。
では、当日の記録。
4時半の目覚ましで、5時に朝食。白米だけを茶碗一杯。そして今回初めて試すモルテンドリンクをちょっとずつ摂取。
今朝の体重は52kgぴったり。
天気は雨予報。
山形蔵王はホームグラウンドみたいなもの。なので、家からの自走も余裕な距離だけど、車で行く。暖かい時期だったらアップがてらの自走もありだけど、この時期冷えるし、おまけに雨なので。
アップも家のローラーで済ませていく。出走まで時間が空くけど、やらないよりマシだろう。じっとり汗をかくまで20分くらい。
調子は良いような気もするし、別に普通なような気も。ちなみに前日からお腹がゆるくなっていて、今日も下痢。
そんな感じで、体調は「一分の隙もない」とまでは言えないまでも、この一週間は疲労を抜くべく調整していたし、バッチリ脚は軽くなっていると信じたい。
6時10分に家を出て、6時半会場着。荷物を預ける。あとは寒くならないように車で待機。ウェアは半袖しか持っていないので、あまり寒かったらどうしようかと思ったけど、ぎりぎり大丈夫そう。助かった。
ときおり雨がパラつくものの、ざあざあ降る感じではない。
レース中に雨が降るのは全然かまわないけど、スタート前に濡れて冷えるのは嫌だなあと思っていた。
7時を過ぎた。ジャージになり、集合場所に行く。
7時30分にパレードランスタート。
パレードランからそのままリアルスタートなのか、どうなんだろう? 初めてなのでよく分からん。ちょっと迷いつつ進んでいったら計測ポイント前で一旦ストップだった。
そこから8時にリアルスタート、のはずが、先頭のチャンピオンクラスの面々がストップせず行ってしまったらしい。なんと。
ということで、戻るのを待ち10分遅れのスタートとなった。けっこう先まで走っていたらしい。僕だったら消耗激しくて再スタートできないな。
でもって、スタート待ちで隣になった方に、このブログを見たということで声をかけていただくなど。ありがとうございます。
そして、ようやくスタート。一歩目でクリートキャッチをミスって踏み外した。後ろの方ビックリしたらごめんなさい。
さて、序盤の緩い区間である。前回書いたのは、とにかく前半は余裕を持って走るように気を付ける、ということだった。
スタートして、とりあえずのつもりで前のグループの付いて行く。ふとガーミンに表示される心拍数を見ると、あれ? さっきスタートしたばかりなのにもう165?
このペース、マズイやつじゃ…
しかし体感的には、「なんかまだ行けそう」。じゃあ、このまま行ったれ! となっていた。
「突っ込み過ぎに気を付けよう」とあんなに言い聞かせていたのは、なんだったのか。
勾配15%のホワイトロードで185に到達。ほぼ限界に。ここも楽に乗り切るはずだったよな?
なんとか心拍を落ち着けたい、というのと、ペースは落としたくないという狭間で、ぎりぎりのところで行く。
この辺りでは、図らずも人の後ろにばっかりくっついて動かなかったが、前に出られず後に下がれずの結果ということで(本当か?)、お許し願いたい。
そうこうするうちに同じクラスの加藤さんと一緒になる。加藤さんは僕よりも実力者である。
ライザのあたりだったか、50mくらい先に同じクラスの選手が見える。加藤さんに、そう教えられる。
僕はただ苦しく走っているだけだが、加藤さんは前の選手に追いつく展開を見ているようだ。なるほど、これが実力ある者が見ている世界なのか、と思う。
なんとか食らいついて、行けるところまで行こう。たぶん、ここまで来れているということは、今日は調子はいいんだろうと思うことにする。
加藤さんが前を引く時間の方がだいぶ長いが、僕も少しは前に出るように。
その度に、「上げすぎないで」「一定のペースで」と声をかけてもらえたのだが、僕のガチャガチャした走りでペースを乱してしまっていたら申し訳ない。
標高が上がるにつれて、ガスが出てきて視界が悪くなる。何度も走っている道だがどこを走っているのか分からない。ただひたすら加藤さんに付いていく。
体重が軽い分、勾配がキツいところでは私が優位になり、少し緩むところでは加藤さんが強い感じだった。
もし、だ。
もし、このまま一緒にゴール間際まで行ったとしたら、どうする?
スプリントで勝てるわけがないので、勝とうとするなら、その前に引き離す必要がある。あともう1人の方が一緒にいたが、クラスが違うので気にしない。
などと考えていると、もうすぐ駐車場に辿り着くところだった。その前の少し勾配がきつくなるところで、加藤さんが後ろに数メートル離れる。
おや!と、思う。
ただ、駐車場から料金所までの平坦区間を逃げ切れる気がしない。ここじゃない。
案の定、ハイスピードで追いつかれ、追い抜かれ、なんとか後ろに付こう…と思ったら、ありゃ、もう脚が終わっていた…。
ハイライン区間は付いていくことができず、ジリジリ離され…。
霧でゴール地点がさっぱり見えず、唐突にゴール。
ああ、終わってしまった。安堵感と達成感と、及ばなかった悔しさが少し。
でも加藤さんのおかげで間違いなく今までのヒルクライムとは一線を画す走りができました。感謝です。
だんだんと冷静になるにつれ、山頂の寒さに打ち震える。下山第一陣で早めに下界に戻り、参加賞の金券で芋煮を食べ、家に帰る。
帰って12時過ぎたくらい。やはり地元開催はサクッと参加できて良いね。