それでも時どき彼は、なぜかこんな空想にかられるのだった。だれかが自分のところへ駆けつけてきて、こう教えてくれるのだ。 シューホフ! おい、なにをぐずぐずしてるんだ? 貴様に小包がきているぞ! しかし、だれも駆けつけてきてはくれなかった……ーー『イワン・デニーソヴィチの一日』
駆けつけてくれないと困る。休みの日に受け取ることを見越して金曜日に注文したのだ。幸いなことにそれは空想ではなかった。ヤマト宅急便の男が荷物を持ってきたのを受け取った。届いたのは新しいランニングシューズだった。これはジム用に。いまジムで使っているのは外履きにする。それは、もともと外履きだったのだ。
午後からジムに行く。(届いてあまりにすぐで、もったいなく感じられて、これまでのシューズを使用した)トレッドミルを10分、ウォーミングアップ。ストレッチ後にウェイトトレーニング。最後にエアロバイクを40分。いつもより少し多め。とはいえ、そもそものプログラムは「健康増進のためのほどよい運動」といったもので、アスリートのトレーニングなどにはぜんぜん強度が及ばないのだが、それでも調子にのってやっていると、もうぐったり。
風呂に入ってとぼとぼ帰る。洗濯後、ご飯。レトルトのビーフシチュー、ブロッコリー、紅茶。