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自転車とお菓子作り

いちじくのパウンドケーキ

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なにかと失敗続きということもあり、少し気分を変えてみようといつもはあまりつくらないパウンドケーキをつくったら、とってもおいしくできた。こんなに手軽に作れるなんて、わざわざてまひまかけてまずいタルトをつくるなんてどうかしていたんじゃないか。そんなふうに価値観の変更を余儀なくさせられるようだ。ドライいちじくのラム酒漬けをシナモンを効かせた生地で焼いたケーキは驚くほど馴染みのある、たいへん好きな味。

とりあえずつくってみたという段階でこんなにおいしいのだから、もっとじょうずにつくればもっとおいしくできるのかと思って、またつくってみる。今度は、バターと卵と粉を200gずつの分量で。古いハンドミキサーの調子が悪く、ときどき大きな音を出したり、止まったりする。24cmの型2台だと生地が微妙に少なかった。もっとバターをふんわりホイップできれば足りるのだろうか。

焼きたてのうちにラムシロップをびしょびしょに打つ。それでラップで包んで寝かせておく。二つあるので、一つはすぐ食べ始めるつもりで、もう一つは一週間くらいたったころに食べることになるだろう。ラムとシナモンの香りが渾然となった、どこか遠い記憶に結びついているような、倦怠感をもよおす甘さと、ぐしゃっとした食感の半乾きみたいなかたまり。口内に満たされた手の施しようのない芳香は、強いコーヒーを使って流さなくてはならないだろう。

 

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